現在、市内小学校の統廃合が検討され、3月にその方向性が示される予定とのことですが、統廃合を検討する上で、どのような要素を踏まえて検討しているのか伺います。
【回答】「教育長」
匝瑳市小学校10校の児童数は、令和7年度現在1,284名ですが、令和7年度児童生徒数一覧表、住所別年齢別統計表を基に推定すると、令和12年度には799名になる見込みでありまして、その後も減少が進むと予想されております。全体的に小学校の小規模化が進んでおりまして、今年度は複式対象学校が3校8学級となっております。
教育委員会といたしましては、財政状況が大変厳しい中、本年5月の財政健全化推進委員会委員長通知による公共施設の統廃合に向けた指示を受けまして、市内小学校10校の統廃合等に向けた検討を行っているところでございます。
具体的には、1月に市内全ての学校において、統廃合に関するアンケートを実施し、児童生徒、保護者の意見を広く集めます。その後、議会にて再編計画の素案について説明させていただきました後、学校再編計画検討委員会を設置し、市内全ての小学校を対象にした長期的な視点での学校再編計画を策定し、計画に沿って進めてまいる所存でございます。
子どもたちにとってよりよい教育環境の構築と質の高い学校教育を持続していくため、地域への説明、対話を丁寧に行いながら統廃合を進めてまいる予定でございます。
【再質問】
1、匝瑳市の今年度の小学生1,284名から、5年後の令和12年度には799人になる見込みであると。少子化が今後強烈に進んできます。ちなみになんですけれども、私独自に計算したところ、仮に10年後も5年後と同じ減り幅で減った場合、小学生の数が約500人になると。本当に大変な時代がやってくるなと思っています。
人口減少に合わせて、様々なものを縮小、スリム化して、人口に合わせて適正化していかなければいけないと、私しっかりと頭で分かっておりますが、いやいやちょっと待ってくれという自分もいまして、本日はちょっとどちらかというとそっち側から質問させていただきます。
まずは、今回の統廃合を検討するきっかけとなった、財政の視点でお伺いします。学校運営にかかる経費の多くを占めるのは人件費かと思われますが、教員の給料は国や県、市の財源から給与を支払っているのは補助員などかと思われるんですけれども、1校当たり何人くらいいて、1校当たり幾らぐらいになるのか。例えば一番小さい吉田小と大きい八日市場小でどれくらいなものなんでしょうか?
【回答】「学校教育課長」
令和7年度において、市の会計年度任用職員は、吉田小で4名、八日市場小では9名となっております。1年間の報酬額ですけれども、吉田小で約735万円、八日市場小で約1,680万円となっております。
2、人件費以外のもので見ると、予算書では大きく分けると学校管理費と教育振興費があります。今年度の当初予算では吉田小、学校管理費と教育振興費合わせて173万円、八日市場小で429万円となっています。確かにこれだけかかっているんですけれども、逆に廃校した場合、スクールバスを出さなければいけなくなります。スクールバス数台分ですが、現在で年間2,090万円ほどかかっています。さらに、統廃合したら、受け入れた先の学校では子どもの人数が増える分、もしかしたら人の配置の面でも人員を増やさなければいけなくなる可能性も出てきます。
統廃合した場合に、削れる予算と新たに発生する予算があるんですけれども、それを踏まえて試算、検討されているんでしょうか?
【回答】「学校教育課長」
人件費以外では、学校管理費、教育振興費、そのほかに各学校施設の修理、修繕費、光熱水費、教育用備品などの施設管理維持費があります。統廃合した場合、それらの予算が全額ではありませんが、大部分が削減となる見込みです。
統廃合後のスクールバス運行代としては、現時点では対象校1校につき約500万円程度の経費を見込んでおります。受入れ先の児童の増加による会計年度任用職員等の増加の可能性もありますが、それらを踏まえて試算、検討のほうをして行っております。統廃合によって、現時点での試算ですが、300万円から500万円程度の予算削減が見込まれます。
3、
そして、もう一つ気になるのが、学校関係でも地方交付税措置がされています。そこで、財政課に伺います。概算で構いませんが、小学校1校当たり、どの程度の地方交付税措置がされているのか。例えば一番小さい吉田小と大きい八日市場小の2校、お願いします。
【回答】「財政課長」
小学校に対する交付税措置につきましては、普通交付税の個別算定経費として、基準財政需要額に算入されておりまして、測定単位は学校数、学級数、児童数となっております。普通交付税の全体額から算出いたしました理論値となりますが、八日市場小学校で2,144万3,000円、吉田小学校で1,005万8,000円措置されている状況でございます。
4、細かいところには触れませんが、学校数、学級数なども踏まえて、それなりの金額が措置されていることが分かりました。
統廃合は子どもたちの学習環境、1日の多くの時間を過ごす居場所としての環境を大きく変える案件です。こども基本法の3条には、自己に直接関係する全ての事項に関して意見を表明する機会及び多様な社会的活動に参画する機会が確保されることとあります。統廃合を進める場合、こども基本法との兼ね合いはどうなりますでしょうか?
【回答】「学校教育課長」
統廃合の議論のプロセスにおいて、対象となる小学校の児童に対し、アンケートを実施し、統廃合後の新しい学校への期待、不安などの意見を表明する機会を確保し、それが意思決定の過程で尊重される仕組みを構築していきたいと考えております。
児童の意見は、保護者や地域住民への説明会、そして教育委員会内部の検討会議において共有し、その反映状況を児童へフィードバックしていく予定です。また、居場所の再構築については、統廃合後の新しい学校においても、子どもたちが安心感と所属感を持ち、愛され守られる居場所となるよう、教職員やスクールカウンセラーによる心のケア体制の強化、新しいコミュニティ形成のための交流活動を初期段階から計画的に導入する予定です。
5、
現在、小学校1学級当たり上限35人となりましたが、本当は文科省としては30人にしたかった。しかし、財務省の反対で実現できなかったそうです。
OECDの中でも、平均は小学校で21人となっております。私、聞いた話なんですけれども、近隣の自治体の小学校の低学年ですが、1学級30人ほどのクラスで、先生が本当に忙しそうで余裕がないというのを聞きました。人数が多いと、先生の思いとしては本当はもっともっと一人一人に向き合いたいのに余裕がなくて、どうしても管理教育的になってしまったり、気配りができなくなってしまう。必ずではないんですけれども、そういう傾向に向かってしまうのではないかという懸念を抱いているんですけれども、どうなんでしょうか?
【回答】「学校教育課長」
議員おっしゃるとおり、教員には十分なゆとりが必要であると考えます。ゆとりがない状況では、結果として集団全体に円滑に動かすための管理的な指導に傾倒してしまうという懸念は、現実的なものとしては受け止めております。
ただ、学校統廃合により、教育資源を集中させ、教員の多忙感を軽減し、指導に余裕を持たせるための環境整備が期待されます。小規模校では避けられない複式学級が統廃合によって解消されれば、教員は複数の学年を同時に教える負担から解放され、1つの学年の指導に集中できるようになります。これは指導にゆとりを生み出す大きな効果があります。
また、学校全体の教員数が増え、教員同士の専門的な連携が充実します。孤立しがちな小規模校の教員に対し、チームとして子どもたちを支える体制を提供できることで、一人一人の教員の精神的な負担を軽減すると考えられます。
学級人数が多いことによる教員の負担は大きな課題です。しかし、本市が進める統廃合は、指導体制の安定化と業務負担の軽減を通じて、教員に心のゆとりを取り戻させ、結果として一人ひとりの子どもに向き合う質の高い教育を実現するための前提条件であると考えております。