6月の定例会では、初めての一般質問に挑みました。
質問するには、質問するだけの知識や情報を持っていないと出来ないので、実は2月の当選後からさまざまなセミナー(ZOOM、リアル両方)に参加し、情報をまとめたり、知っていくと疑問も沸いてきますので、また調べたり‥‥を繰り返してきました。その間にも市民の方からの要望もいただき、調査し、市に要望を出しに行ったり、あっという間に6月が来た、という感じでした。
やりたいけど時間的に余裕がなく諦めてしまったこともありましたし、もっと要望を聞きに行く体制づくりをしていかなければいけないと感じており、反省もいろいろあります。
反省を今後の活動に活かしていきたいと思います。
さて、一般質問ですが、議会が始まる1週間前まで(6/3に議会が始まりましたので、5/27〆切)に通告をした議員が、持ち時間1時間を与えられ、市政に関することを事前に通告した内容に従って、質問できます。今回は6人の議員が一般質問しました。私は4番目、通告を出した順番に質問出来ます。
議会中継↓
・子宮頸がんの予防について
・拡大するオーガニック市場について
・食育と子どもの免疫力アップについて
以上、3つの分野で質問しました。
概要をお伝えします。
「子宮頸がんの予防について」
今年2022年4月からHPVワクチンの積極的勧奨が再開されました。
HPVワクチンは、2013年に相次いだ副反応報告により積極的勧奨は中止されていました。
子宮頸がんにつながるヒトパピローマウイルスの感染を防ぐワクチンになりますが、ヒトパピローマウイルスは性交渉のある女性の50〜80%が生涯で一度は感染し、感染しても自然排出されます。
持続感染した場合に数年〜十数年かけて子宮頸がんに進行することもあります。
200種類以上あるヒトパピローマウイルスの内、がんになりやすいハイリスク型が少なくとも15種類あり、公費で受けられる2種類のワクチン(サーバリックス、ガーダシル)は、そのうちの2種類(16型、18型)の感染を予防するものになります。
※ガーダシルは4価ワクチンで、16型、18型の他、低リスクの6型、11型にも有効です。
16型と18型が子宮頸がんの原因の50〜70%を占めると言われているので、ワクチンの予防効果も50〜70%と言われています。ワクチンを打っても子宮頸がんのリスクが0になる訳ではないので、継続的な子宮頸がん検診が必要とされています。
☆ワクチンを打つ意義について疑問があります。
●今年、新潟大学が「ワクチン接種後9年が経ち、感染予防効果が持続しているか」を調べ、論文を出しました。
ワクチンは16型/18型の感染を防ぐものなので、ワクチンの効果は確かに証明されました。しかし、他のハイリスク型を比較すると、さほど差がありません。結局、がんになるリスクは予防出来ていない、と感じてしまいます。
●厚生労働省のリーフレットでワクチンの副反応について
副反応 1万人につき10人 →他の定期接種ワクチンの平均の9.9倍
重篤なもの 1万人につき6人 →他の定期接種ワクチンの平均の8.8倍
●他のワクチンは重症化や発症を防ぐものですが、HPVワクチンは感染そのものを防ぐものになります。感染を防ぐために抗体を出し続けます。フィンランドでの調査で、ワクチン接種7〜12年後も平均で自然感染の72.3倍の抗体を出し続けていることが分かりました。抗体はちょうど良く適切に出ていないと自分の体を攻撃してしまいます。副反応で苦しんでいる方が自己免疫疾患の治療で改善された、という報告もあります。
●2013年積極的勧奨時、相次いだ副反応報告
ワクチンによる副反応疑い→頭痛、倦怠感、関節痛、めまい、全身の疼痛、脱力、不随意運動、歩行障害、視覚障害など、「多様な症状」が報告される。副反応として認めてもらえず、今も訴訟が続いている方々もいます。原因も未だ突きとめられていません。
統計上、ワクチン接種、非接種で「多様な症状」について優位な差が見受けらない、とされ、今回の積極的勧奨の再開に至りました。
●子宮頸がんは増えているのか?
全国で子宮頸がんが増えていると言われていますが、通常統計に含まれない上皮内がん(細胞膜を超えない)が含まれるようになったことと、検診によって早期発見が促進されたからとも言われています。浸潤がん(細胞膜を破って他に広がっていく)は増えていないとのことです。
●子宮頸がんの死亡割合
50歳以上 80%
30歳未満2%
●匝瑳市の子宮頸がん報告数
2016年 → 1件
2017年 → 2件
2018年以降 → 0件
(いずれも40歳以上、40歳未満の子宮頸がん報告は2016年以降ありません。)
この結果をどう捉えるかは人それぞれです。ワクチンを接種しても何も副反応がない方も大勢いるのも事実ですし、がんは怖いです。当事者にとっては大変深刻な問題です。
ただ、絶対的に言えることは、継続的な検診の重要性です。
●日本の子宮頸がん検診で行っている細胞診(異常な細胞を見つけ病変の有無を確認)だけでは、精度70%と言われており、見逃しが出てきます。HPV検査(ウイルスに感染しているか)との併用検診にすると、精度99%に! 併用検診によって見逃しをほぼ無くすことが出来ますし、両方陰性なら3年に1度の検診で大丈夫だと言われており、受ける側の負担も減ります。日本産婦人科学会なども併用検診を強く推奨。海外では併用検診が主流。
日本ではワクチンの接種率が低いことが批判されますが、併用検診を国全体で導入していないこと、検診率の低さ(2019年 日本43.7%、匝瑳市31.8%)については、さほど批判されていないように感じます。
目指すべきは、ワクチンの接種率向上ではなく、がんの予防です。
そのためには、併用検診による検診率の向上が必要だと考えます。
匝瑳市でも併用検診の導入を提案いたしましたが、国で検討しているものの現段階では推奨していない、とのことで受け入れてはもらえませんでした。
ただ、島根県、宮崎県では併用検診を導入しています。出雲市が全国で初めて導入→島根県全体に広がる→宮崎市でも導入→宮崎県全体に広がる。
腑に落ちないところがあるので、引き続き調査して参ります。
つづく。