子どもが生まれたのをきっかけに、「子どもに安全なものを食べさせたい」と、多くの家庭で食に対する意識が高まります。
ですが、今、日本の食の安全は大きく揺らいでいるのではないしょうか?
例えば、日本は遺伝子組み換え作物を大量に輸入しています。
大豆、とうもろこし、ばれいしょ、ナタネ、甜菜など8品目ですが、
遺伝子組み換え作物といえば、栽培時にグリホサートを主成分とした除草剤が使用されています。
グリホサートについては、国際がん研究機関(IARC)が5段階中2番目に高い分類「ヒトに対しておそらく発がん性がある」と位置付けており、アメリカでは、グリホサートの発がん性に関する訴訟が12万件を超えています。
発がん性だけでなく、内分泌撹乱作用や生殖への悪影響が指摘されているところでありますが、
日本では、2017年にグリホサートの残留基準値を小麦で6倍(5ppm→30ppmに)、そばで150倍など一部の品目で緩和されました。
小麦、ソバは遺伝子組み換え作物ではありませんが、海外産のものについては、収穫の効率性のためグリホサート除草剤が使われています。(フランス、ドイツ、イタリア、オーストリア、アルゼンチン、ブラジル、ベルギー、カナダ、デンマーク、イギリス、インド、アメリカなど多くの国で規制が強化)
安全性への懸念は、グリホサートだけではありません。
輸入作物には、輸送の際に防カビ剤、いわゆるポストハーベスト農薬が使われていますが、元々日本では禁止されていたものであり、安全面から問題視されています。
他にも国内産の農産物では、ネオニコチノイド系の農薬の問題があります。ネオニコチノイドは神経毒で、ミツバチが巣に戻れなくなる現象や大量死が報告されており、子どもの脳の発達にも障害を起こすと指摘されています。アメリカ、イタリア、韓国、ブラジルなど、世界では残留基準値を厳しくする傾向にあり、中でもEUでは全面廃止に向け動いていますが、日本では基準が緩和され、世界とは逆行しています。
農薬の問題だけではなく、日本で認可されている添加物の数が世界トップクラスであったり、
ショートニングやマーガリンに含まれるトランス脂肪酸が心筋梗塞、脳卒中、認知症のリスクを高めるとして、アメリカ、台湾、イギリスなどで禁止や使用制限がかかっているものであること。
さらに、農薬や化学物質の話ではありませんが、子どもが食べるお菓子や飲み物に多く入っている白砂糖。精製された砂糖は摂取すると血糖値が急激に上昇します。それを抑えようと、インスリンの働きで低血糖になり、脳の機能を低下させたり、イライラや鬱状態を引き起こすと言われています。また、体温も下がり、免疫の低下にもつながります。
塩についても、精製塩は高血圧の原因になると言われています。
精製された砂糖も塩も体に必要な微量ミネラルを取り除き、バランスを崩した食品であることから、人間の体の不調を招くものとされています。
その他、調味料は、
「ホンモノの調味料」という言葉があるように、出回っている多くの調味料はホンモノとは言えません。
発酵食品で言えば、本来の発酵に必要な月日をかけず、発酵しきっていない為、それを補うために化学調味料や添加物で味を調整しています。
ざっと挙げさせていただきましたが、
日本の安全基準は、じわりじわりと緩められています。
外交上の問題、輸送、生産量の確保などの都合によることが多く、安全面で本当に信頼できるものでしょうか?
日本の食の安全がどんなに揺らぐことがあっても、匝瑳の子どもは匝瑳の大人がしっかりと守らなければいけません。
そのためには個々での取り組みでは限界があります。
そこで、市内保育施設間で食の安全に関する情報共有が必要だと考えます。
小さな子どもは、食べものによる影響を受けやすく、また味覚を決める大事な時期でもあります。
つまり、現在だけでなく、将来的な健康にも繋がってくるものです。
自分の食べるものが、どう作られたかが見えやすい生産地ならではの強みを活かし、匝瑳の子どもたちの健やかな成長につながるよう、みんなで考えていくべきではないでしょうか?
見解を伺います。
【回答】
保育所での食事は、心身両面からの成長に大きな役割を担っており、国の「保育所における食事の提供ガイドライン」においても、食物の安全性等について触れられていることから、食の安全に関する情報共有は大変重要であると考える。
公立保育所における、食材の調達については、安全・安心を第一に考え、各施設に迅速に安全な食材を提供できるよう、原則、主食・副食ともに地元の農家・業者を中心に依頼をしている状況である。
また、安全な給食を提供するため、栄養士の資格を有する職員が献立作成などの栄養管理を行っているほか、必要に応じて各保育所を訪問し、調理員に対する食物アレルギー対応、衛生管理、調理方法といった専門的な助言指導と併せて、保育士に対しても給食時における食べさせ方など、給食中の安全確保に関する助言、指導も行っており、保育所職員との円滑なコミュニケーションを通じて、食材の安全性や調理の手順等に関する情報を共有することで、子どもたちの安全を確保している。
なお、施設間における情報共有については、毎月実施している、保育所長会議を通じて、安全対策やアレルギー情報等の提供も含めて適宜行っていることから、今後も必要な情報を共有しながら、保育所における食の安全に努めていきたい。
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気になっていることの1つに「おやつ」があります。
子どものおやつほど、添加物が満載です。
子どもの興味をひくために着色料や人工甘味料などが使われています。
砂糖も多く入っており、中毒性があります。
是非、その辺りも今一度考えていただきたいと願います。
今は、無添加のおやつも広く出回るようになってきて、ある程度手に入りやすいかと思います。
もう1つ改めて伝えたいことは、調理に使う塩や砂糖について。
精製されていないものを使う検討をお願いしたい。
給食センターは大規模で、価格の面からもなかなか難しいが、保育所は小規模で、より家庭の台所に近い。切り替えるのも給食センターほど大変ではないと思います。
そして、味も圧倒的に美味しくなります。
幼少期は、味覚を育てる大事な時期ですので、是非とも検討をお願いしたい。
幼少期にしっかりと取り組んでいただけると、その後、小学生になっても食育に取り組みやすくなる。
より良い連携が生まれると思うのです。
匝瑳市は、これから子どもがさらに少なくなっていきますので、1人1人の子どもを、より大切にした行政運営をお願いします。
食に携わる方の意識の問題ですので、
「匝瑳の子どもは、匝瑳の大人が守る!」 という意識でよろしくお願いします。