私たちの体は食べたもので作られています。
成長真っ盛りの子ども、特に幼児期の子どもは食からの影響が大きく、丈夫な体づくりや日々の体調にも繋がっています。
さらに、味覚が育つ大事な時期であり、この時期に覚えた味を成長してからも求める傾向が多いため、将来の健康維持のためにも、食の質はとても大切にするべきだと考えます。
市内公立保育所の給食の食材は、
誰が、どのような基準で、どういったところに発注しているのでしょうか?
また、匝瑳市の学校給食は限りある予算の中で、質の高い給食の提供を心がけてくれています。
そして、出来る限り地産地消であったり、遺伝子組み換えの原料をなるべく使わない、など、一定の基準を設けて食材を選定してくれています。
市内公立保育所でも同等の基準で、食材や調味料を選定するべきだと考えますが、いかがでしょうか?
【回答】市長:本市では子どもたちの健康と成長を第一に考え、給食に使用する食材の安全性と品質の確保に努めており、栄養士が学校給食の基準に準じて食材等を選定しております。
仕入れにつきましては、各施設に迅速に安全な食材を提供できるよう、各施設の調理員が原則、主食、副食ともに地元の農家、業者を中心に、新鮮で安全な食材を必要数調達しており、仕入れた食材についても、毎日調理員による品質チェックを実施しております。
また、給食に係る栄養バランスにも十分配慮しており、栄養士が監修したメニューにより、成長期の子どもたちに必要な栄養素を、バランスよく摂取できるよう工夫をしております。
市といたしましては、今後も子どもたちの健やかなる成長を支えるため、給食の質の向上に努めてまいります。
【再質問】
1Q、学校給食とほぼ同等の基準で食材を選定しているとの回答をいただいた。
学校給食については、どのような基準で選定しているか、ホームページで見ることができる。保育所についてはそういったものがない。
保護者や市民にも分かりやすいように、明文化するべきだと考えるが、いかがか。
A、
保育所給食の方針、基準等を明文化することは、保護者に安心感を与え、信頼関係を築くことができるだけではなく、保護者が基準を理解することで、家庭での食事と保育所での給食のバランスが取りやすくなり、一貫した栄養管理も可能になることから、当該基準の明文化については、実施に向けて検討してまいりたい。
2Q、食材の仕入れについては、各施設の調理員が地元の農家や業者を中心に調達しているとのことだが、より近場の農家さんから買うというのはいかがか。例えば、豊和保育所だったら豊和地区だとか、その近隣の農家、吉田地区だったら吉田地区とか、その近隣の農家という風に。
そうなったら、農家の方々も、子どもたちのために、野菜やお米を育てる、より地域密着型で子どもたちを育てるという連携になっていいんじゃないかと思うが。
A、全ての給食の食材というわけではないが、迅速に安全な食材を提供できるよう、現在も施設から比較的近い業者等から食材を購入している状況である。
議員からの提案については、より地域密着型で子どもを育てるという観点に立って、今後の取引業者の見直し等を行う際の参考とさせていただきたい。
3Q、一般家庭でも、食事は大事だから食事の質を上げたいという時に、無農薬の野菜や農産物を毎回買っていたら、家計がもたないという話をよく聞く。
そんな時にみんなやるのは、”調味料を変える”。昔ながらの製法で作られたものに変える、ということをやる。それだけで、料理の味は、味が格段によくなる。調味料がよくなると、余計な味つけの必要がなくなり、調理も、よりシンプルになって、料理の質が上がる。
なので、調味料についてもこだわってほしいが、保育所でどんな調味料を使っているか、事前に資料をいただきましたが、例えばお酢、現状では穀物酢を使っているようだが、原料となる小麦、コーンなどの穀物が、外国産であったり、原料に入っているアルコールも、大体のメーカーが国内製造と書いてありますが、これも原料は外国産です。何より、穀物酢は安価で価格面ではいいんですが、純米酢の方が味がいい。
醤油についても、現状は保存料が入っていたり、市内産のしょうゆでもない。みそについても、無添加の味噌を使っているところもあれば、アミノ酸を添加して味を調整しているような味噌を使っている施設もある。
醤油も味噌も、自分で作ると分かるが、とてもシンプルな材料で出来る。そして地産地消の観点からも、醤油も味噌も市内で生産されている方、事業者がいますので、それを積極的に使った方がいいと私は考える。
そして、小麦粉についても、大手企業の小麦粉を使っているが、以前にも議会でお伝えしたように、外国産の小麦というのはポストハーベスト農薬という、収穫後、輸送時の品質保持のために防カビ剤がかけられている。これがアレルギーの原因になっていると言われていますので、せめて国産小麦、そして匝瑳市にも小麦を作ってらっしゃる農家さんがいらっしゃいますので、醤油と味噌と併せて小麦粉などの調味料も、ぜひ地産地消に努めてほしいが、いかがか。
A、保育所給食に係る調味料を含めた食材等の調達については、安心安全なものを安定的に供給してもらうことを第一に考え、現在の取引業者にお願いをしている。グラム単位での発注、配送等、各施設の細かい要望にも、対応いただいている。
議員からの提案については、予算の範囲内において、まずは現行の取引業者に対し、可能な限り地産地消の食材等を供給してもらうよう要望していきたい。
4Q、砂糖と塩についてだが、精製された白砂糖、今は精製された塩、砂糖を使っているが、精製された白砂糖はGI値(食後の血糖値上昇度を示す指数)が、高いものになる。
GI値が高い白砂糖を取ると、血糖値が急激に上昇し、インスリンが大量に分泌され、低血糖を起こしやすい状態になる。そして今度は、血糖値を上げるため、アドレナリンが放出される。
アドレナリンは、興奮するときに発生する神経伝達物質ですが、大量に放出されると思考力が減退し、集中力の低下、さらには短気な状態になると言われている。
それから塩。現状、どこも精製された塩を使っている。塩は本来、カルシウムやマグネシウム、カリウムなどのミネラルが含まれている。それを精製して取り除き純度99%以上の塩化ナトリウムにしたのが精製塩になるが、高血圧の原因と言われているのは、この精製塩のことである。
自然塩に含まれるカリウムは、余分なナトリウムを体の外に排出してくれるので、自然塩であれば、うまく調整してくれると言われている。そして現代の食料には、ミネラルが欠乏している食品が多いので、こういったところで少しずつミネラルを取る必要があると考える。
世の中的には、塩が悪者で減塩減塩とよく言われるが、砂糖は減糖と言われたりしない。ですが体のシステム、免疫系も含めて、体が正しく機能、よく機能するためには、体を温めることが大事である。白砂糖は体を冷やす。天然塩は体を温める。
ぜひ、精製されていない砂糖、塩を使うべきだと思うが、いかがか。
A、保育所給食に使用する砂糖と塩の取扱いについても、現行の取引業者と相談をさせてもらいながら、対応が可能なものについては検討していきたい。
5Q、健康な体づくりの基礎となるので、塩、砂糖の見直しをお願いしたい。
そして口に入れるものとして、関連で、おやつのことだが、いろいろ事情あったかもしれないが、1歳とか2歳の未満児のお子さんにも、有名な棒状のスナック菓子であったり、人工甘味料、人工香料、着色料がたくさん入ったガムとか、お菓子の詰め合わせみたいなものをもらったなんて話を聞く。その辺ちょっと、方針をよく考えていただけないか。
別に全否定するわけではないが、子どもの口に入るものである。今は無添加のおやつも普通に流通している。そういう思考の家庭も増えてきている。
小さい頃から、人工的な、つくられた味のお菓子に慣れてしまうと、感覚も麻痺して、味の濃いもの、刺激の強いものでないと満足できなくなってくる。
逆に小さいときに、自然の味を覚えれば、そういった人工的なお菓子はきつくて、おいしくない、と選ばない傾向になる。
大きくなってからの健康状態にもつながってくるので、おやつの選定についても、今一度、方針をよく検討してほしい。
A、保育所でのおやつの主な目的としては、朝昼晩の3食では担い切れない栄養を補うためであり、児童の健康を考える上でも非常に重要なものである。
無添加のおやつの提供については、コスト、保存期間等の問題もあるが、入所児童の健康面を考慮して、今後の方針については協議していきたい。
6Q、食事で足りない栄養を補うならば、なおさら自然のものを選んでもらうようお願いしたい。
健康を考えた時に、栄養を摂る足し算の考え方と、添加物など余計なものを摂らない引き算の考え方があるので、子どもの健康のため積極的に考えていただきたい。
現在の公立保育所の、給食数は?
A、令和6年6月現在で163食。
7Q、賄い費として、市の予算を幾ら使っているか?
A、、昨年度の実績ベースで、公立保育所4施設で約2,100万円程度である。
8Q、今、少子化が急激に進んでいる。
統計そうさを見ると、小・中学生合わせて、5年後に大体600人弱くらい減る。出生数も、平成27年度で236人、令和5年度の出生数は117人、8年くらいで半分になった。まだ、まだ、減少傾向は止らない。
市長!匝瑳市の数少ない貴重な子どものために、子どもたちのために、食の質を上げるために、もし予算が足りないなら増額をするべきではないか。学校給食と違って規模がとても小さいので、そんな大きな額にはならないと思う。
料理の基本、健康な体づくりの基礎となる調味料の質を上げるといいますか、安価なものではなく、もっとまともな調味料、昔ながらの製法で作られたもの、そういった調味料にするために、予算が足りないなら少しだけ上げる、将来を担う匝瑳市の子どもたちのために、予算を少しだけ上げる、というのはどうか?
A、給食に使用するという中での、やはり食の安全性、また議員が言うような品質の確保というところは重要なんだろうという風に考える。
そういう中で当然、コストというところもあるが、まずはそういった安全性と質に、しっかりと取り組んでいきたいと考えている。
まとめ:
匝瑳市の学校給食は、一つの魅力である。保育所の給食も、しっかりと明文化していただき、匝瑳市の魅力となるようにしていただきたい。
そして、今、現代病に悩む方が多いのは、私たちの食をはじめとする生活習慣などの暮らしが自然から離れていることにある。昔に戻ることはできないが、そのことを認識し、少しでも自然に近づけていく。そうしなければ、病気のもとを取り除くことは出来ない。
食事は大きな要因の一つである。すぐに薬、すぐにワクチンではなく、普段の暮らしから、確かな情報収集を含め、他人任せ、他者任せではなく、自己軸をしっかりと高めていく、自己免疫力を高めていく、そういった自己軸をしっかりすれば、ちょっとやそっとのことで揺らぐことはない。
そんな市民意識が、食事や暮らしを通して、幼い頃から醸成されていくことを、ここ匝瑳市で醸成されていくことを願いまして、私の一般質問、終わりにいたします。