育児にはお金がかかります。
子どもが小さい頃から、服、おもちゃなど、とにかくお金がかかります。
そして、小学校や中学校の入学時には揃えるものが多く、保護者の方から「経済的な負担が大きい」と切実な声をいただきます。
もう1つ別の問題があります。
現在、日本における衣類廃棄量は、年間約100万トンと言われています。
枚数に換算すると、なんと33億着!!
その衣類の半分以上は焼却処分されており、
日本の衣類のリユース率の低さが指摘されているところです。
環境省の試算によると、服を1着つくるための、
CO2排出量は25.5kg、
水消費量2300リットルになるそうです。
この問題に向き合うアパレルブランドでは、
服を直すリペアや、より良いものにして使うアップサイクルによって、長く着続けられる取り組みを始めています。
環境に配慮した考え方は、これからもっと若い人の間に浸透してきます。
これまでは、中古=貧乏くさい だったものが、
中古=カッコイイ という価値観へシフトしてきているのです。
2つの問題を解決するため、
幼少期を含む子どもの服やおもちゃ、学生服、ランドセル、学校の引き出しなど、「まだ使える資源」を次の人へつなぐ、中古で使いまわせるシステムがあったら、家計はとても助かります。環境への配慮になります。
Q、子育て世代にとって、「暮らしやすいまち」にすることは、
少子化が急速に進む今、市として早急に取り組むべきではないでしょうか?
A、市職員から用途がなくなった乳幼児の衣類や子育て用品を収集し、ひとり親家庭や生活困窮の子育て世代に向けて配布する取組を行っている。
また、「つどいの広場」では、コロナ禍で中止とした期間はあるが、年2回、春と秋に利用者に対して、不要な洋服・おもちゃ等の提供を募り、フリーマーケットで出品をしていた。
市では、これまでもリデュース、リユース、リサイクルといった3R運動の推進の一環として、一般家庭において不用になった生活用品などを有効利用するため、市役所1階に「リサイクル情報コーナー」を設置し、情報提供を募っておりますが、子ども服等のリユースは、資源の有効利用及びごみの発生抑制を進めるとともに、子育て世帯のサポートにもつながることから大変有効な取組であると考える。
今後もリユースを通じて限りある資源を有効に活用し、未来へつながる持続可能な循環型社会の構築に努めていきたいと考えている。
Q、市の職員からだけ集めても限界がありますし、市民の中には思いを持っている人もいます。ぜひ、市民を巻き込んで欲しいと思います。
「つどいの広場」のフリーマーケット開催の際は、どのように周知してきたか?
A、一般向けではなく、つどいの広場の利用者に対して周知を行ってきた。
開催の数か月前に、施設内での掲示により、不要な洋服などの提供を募った上で、毎月発行している利用者向けパンフレットや施設内での掲示により、お知らせをしてきた。
⇨集いの広場のスペース的な問題や職員の方の負担も考慮して、あまり大きくならないようにしているのかもしれないが、とても良い取り組みなので、集いの広場の職員の方と相談の上ですが、広報で呼びかけたり、各保育所、保育園などにも協力してもらいながら、広く周知し、情報を拡散していただくと盛り上がるのかな、と思います。
さらに、市の公式LINEが出来た時には、ぜひLINEでも呼びかけていただくと、リユースの取り組みだけでなく、集いの広場の利用促進にも繋がると思います。
市役所1階の「リサイクル情報コーナー」も併せて周知を宜しくお願いします。
Q、つどいの広場に通っているお子さんの年齢が3歳未満のため、扱う子ども服、子ども用品も3歳未満くらいの子どものものが対象になっている。それ以上の年齢の、保育園などに通う年齢~小学校低学年くらいまでの子ども服もリユース出来たらいいと思うが、他の場所などで扱うことは出来ないか?
A、このフリーマーケットは、あくまで、つどいの広場のイベントの1つとして、利用者にリユースしてもらえるものを基本としているので、他の年齢に対する子ども服のリユースについては、今後の課題としたい。
Q、学生服をリユースする取り組みはしているか?
A、各地域や家庭へ発信し、制服の提供の依頼等をしている学校はない。ただし、担任からの呼び掛けや保護者からの意向により、学校へ制服の提供があり、諸事情により急に制服が必要となった生徒に対して、貸し出しするという事例がこれまでにもあった。昨年は市内業者からのご厚意により、数多くの未使用の制服の提供があり、男子用、女子用の制服が現在、各中学校で保管されている。当面は保管されている制服を活用しながら、そのニーズについて状況を見守っていきたい。
⇨他の自治体では、行政と民間のクリーニング屋が連携して、学生服のリユースをしてるケースや、クリーニング店が独自でリユースをしているケースもあります。
あるいは、匝瑳市だったら新品の学生服を扱っているお店にお願いして、中古のリユース品を扱ってもらう手もあると思います。
他の自治体のように匝瑳市も早く対策をして欲しいです。
匝瑳の名前の由来の1つに、「美しい麻のとれる土地」という説があります。
そして、匝瑳の匝は「めぐる」という意味です。
リユースやリペア、アップサイクルされた洋服や資源、つまり
「新しい時代の美しい布がめぐるまち匝瑳」
こんなまちづくりいかがでしょう?
循環型社会へ向けた取り組みは、これからの時代に欠かせません。
⇨
今回、子どもに関するさまざまな事を取り上げさせてもらいましたが、共通して訴えたいことは、
「子どもの選択肢」です。
選択肢が1つだと、画一的でそこからはみ出さないような、心理作用が生まれます。
ですが、選択肢が複数あることによって、気持ちも楽になります。
今を生きる子どもたちと保護者の方の選択肢が、少しでも増える事を祈っています。